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Cheap Trickファンサイトで過去に書いた文を加筆訂正して転載します

【Discography】In Color(1977)

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In Color(1977)

1.Hello There
2.Big Eyes
3.Downed
4.I Want You To Want Me
5.You're All Talk
6.Oh Calroline
7.Clock Strikes Ten
8.Southern Girls
9.Come On,Come On
10.So Good To See You

Bonus tracks:
11.Oh Boy(instrumental version)
12.Southern Girls(previously unreleased demo)
13.Come On,Come On
(previously unreleased demo)
14.You're All Talk
(previously unreleased live version)
15.Goodnight
(previously unreleased live version)


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  1977年9月にリリースされた2ndアルバム。(ジャケット裏面に書かれているように、In Colorの後に『And in Black and White』とタイトルが続く。レコード会社の指示で迎えられたトム・ウォーマンがプロデュースを担当している。

  前身バンドSick Man Of Europe時代に原型("I'm A Surprise")が出来ていた"So Good To See You" 当初1stアルバムに収録予定だった"I Want You To Want Me"をはじめとして、1stアルバム同様に収録曲の過半数は既にライブで定番となっていた曲であるが、ウォーマンの洗練された、ポップ・サイドを強調したディレクションにより音の印象が大きく異なるアルバムに仕上がっている。

  メンバーが常々不満を述べているサウンド・プロダクションはダイナミズムに欠け、角のとれたものだが、全曲素晴らしい完成度で曲調のバラエティも豊か。シンプルながら巧妙なフックと構成を持った曲が揃っており、ソングライターとしてのリック・ニールセンの才能とセンスを実感できるアルバムといえるだろう("You're All Talk"と"Southern Girls"はリックとトム・ピーターソンの共作) シングルカットされたtr.4、tr.7と併せ日本では大ヒットを記録し、人気を確立した。

キーボードでジェイ・ウィンディングが参加。"I Want You To Want Me"でジェイ・グレイドンがギター(イントロとアウトロの部分)を弾いている。

1997年にスティーヴ・アルビニのプロデュースで、メンバーの本来意図したサウンドでアルバムの全曲が再録音されたが、その音源はまだ正式にリリースされていない。